大陽線・大陰線とは?意味・見方・半値の考え方

目次

大陽線・大陰線とは

大陽線とは、実体が長い陽線、大陰線とは、実体が長い陰線のことです。ある期間に、一方向へ大きく動いたことを表します。

名前内容意味
大陽線始値から終値まで、大きく上昇した陽線買いの勢いが強かった
大陰線始値から終値まで、大きく下落した陰線売りの勢いが強かった

(日本のチャートでは、陽線を赤、陰線を青で表示することが多いですが、ツールの設定で変えられます)

「どこから大陽線(大陰線)と呼ぶか」に、決まった基準はありません。相対的に、「周りの足と比べて、明らかに実体が大きい」ものを指します。

大陽線・大陰線の基準

目安のつくり方として、次のような方法があります。

方法内容
目視直近の足と比べて、明らかに大きいもの
平均実体との比較直近20本などの、実体の平均の2倍以上など
ATRとの比較ATR(平均的な値幅)と比べて、十分に大きい

計算例:平均実体との比較

1時間足で、直近20本の実体の平均が30pipsだったとします。ある足が、始値150.00円、終値150.80円の陽線の場合、

実体   = 150.80 − 150.00 = 0.80円(80pips)
倍率   = 80 ÷ 30 ≒ 2.7倍

平均の約2.7倍なので、「平均の2倍以上を大陽線とする」ルールであれば、大陽線と判定できます。

「2倍」などの数値は、あくまでひとつの例です。通貨ペアや時間足で値動きの大きさが違うため、絶対的な数値(例:50pips以上)ではなく、直近の値動きと比べた相対的な大きさで判断するほうが、実用的です。ATRについては、別の記事で解説しています。

大陽線・大陰線が出やすい場面

場面内容
重要な経済指標の発表予想と結果の差で、一方向へ急に動く
レンジ・ラインのブレイクサポート・レジスタンスを突破したとき
トレンドの初動押し目・戻りのあと、再び動き出すとき
要人発言・突発的なニュース相場の見方が、一変したとき
時間帯の切り替わりロンドン・ニューヨーク市場の開始直後など、参加者が増えるとき

大きな足が出るには、理由があります。「何が起きたのか」を、チャートやニュースで確認する習慣が、役立ちます。

大陽線・大陰線の見方

基本の見方

ローソク足一般的な見方
大陽線買いの勢いが強い。上昇が続く可能性
大陰線売りの勢いが強い。下落が続く可能性

ただし、「大きな足=必ずその方向へ続く」わけではありません。場所によって、意味が変わります。

出た場所による違い

場所大陽線の見方
レジスタンスを超えて出た本物のブレイクの可能性。上昇継続を期待しやすい
上昇トレンドの初期トレンドの勢いを示す
上昇が長く続いたあと最後の一押し(買いの過熱)の可能性。反落に注意
下降トレンドの中一時的な戻りにすぎないことも多い

大陰線は、上下を逆にして考えます。

実体の質を見る

実体が大きくても、ヒゲの形で、意味が変わります。

形見方
ヒゲがほとんどない(坊主に近い)高値(安値)付近で引けた。勢いが強い
上ヒゲが長い大陽線高値から押し戻された。上値の重さを示す
下ヒゲが長い大陰線安値から買い戻された。下値の堅さを示す

坊主のローソク足については、別の記事で解説しています。

半値の考え方

大陽線(大陰線)を見るときに、よく使われる目安が、実体や値幅の半値(50%)です。

ローソク足半値の位置見方
大陽線安値と高値の、中間(または実体の中間)半値を割ると、上昇の勢いが弱まった可能性
大陰線同上半値を超えると、下落の勢いが弱まった可能性

大陽線のあとに、半値付近まで押してから、再び上昇する動きは、よく見られるとされます。半値を押し目の目安にする方法です。

計算例:大陽線の半値で押し目買い

大陽線が、次の値だったとします。

項目価格
始値150.00円
終値150.80円
高値150.85円
安値149.95円

実体の半値は、

実体の半値 = (150.00 + 150.80) ÷ 2 = 150.40円

その後、150.40円付近まで押してきて、反発したため、買う場合の例です。

項目価格値幅
エントリー(買い)150.40円—
損切り149.90円(大陽線の安値の5pips下)−50pips
利益確定151.40円+100pips
リスク   = 150.40 − 149.90 = 0.50円(50pips)
リワード = 151.40 − 150.40 = 1.00円(100pips)
リスクリワード比 = 100 ÷ 50 = 2.0

損切りを、「大陽線の安値の下」に置くのは、大陽線の安値を割ると、その大陽線の上昇が、すべて否定されるためです(スプレッドや約定のずれは、考慮していません)。

半値(50%)の考え方は、目安のひとつです。戻し率の考え方については、別の記事で解説しています。

大陽線・大陰線の使い方

1. 大きな足の、始値・安値(高値)を意識する

大陽線の安値(または始値)は、その後のサポートとして意識されやすい、と考えられています。大陰線の高値(または始値)は、その後のレジスタンスとして、意識されやすい価格です。

2. ブレイクの確認に使う

ラインを、大きな実体の足で突破した場合、勢いのあるブレイクと見やすくなります。ブレイクアウトとダマシについては、別の記事で解説しています。

3. 勢いの変化を見る

大陽線が続いたあとに、実体が小さくなる場合は、勢いが落ちてきている可能性があります。

4. 次の足の動きを見る

大陽線のあとの足が、大陽線の高値を超えて続くのか、半値を割って戻されるのかで、その後の方向を考えます。

大陽線・大陰線の注意点

1. 大きな足の直後に飛び乗らない

大陽線が出た直後に買うと、高値づかみになりやすく、少し押されただけで、損切りにかかることがあります。損切りが遠くなるのも、問題です。

2. 上昇の終盤の大陽線に注意

上昇が長く続いたあとの大陽線は、最後の買いが集まったものである場合があります。そのあと、急落することも、あります。

3. 指標発表の大陽線は、逆行することもある

指標発表で急騰したあとに、すぐに戻ることがあります。一方向に動き続ける、とは限りません。

4. 基準は、時間足と通貨ペアで変わる

日足の大陽線と5分足の大陽線は、重みが違います。時間足も意識しましょう。

5. ひとつの足だけで、判断しない

前後の足、場所、トレンドとあわせて見ます。

初心者が間違えやすいポイント

大陽線を見て、すぐに買う

勢いがあるように見えても、すでに値が動いたあとです。損切りが遠く、リスクリワードが悪くなりがちです。押しを待つ考え方も、あります。

大陰線で、すぐに逆張りする

「下がりすぎたから、戻るはず」と、大陰線の直後に買うと、さらに下落が続いた場合に、大きな損失になります。

実体の大きさだけを見る

ヒゲの形や、足の位置も見ないと、勢いの質を読み違えます。

絶対的なpipsで、基準を決める

「50pips以上=大陽線」のように決めると、値動きが小さい時期・大きい時期で、判定がずれます。相対的な基準で、考えましょう。

半値を、絶対視する

半値で必ず反発するわけではありません。半値を割ることも、よくあります。

まとめ

  • 大陽線・大陰線は、実体が長い陽線・陰線。一方向への強い勢いを表す
  • 基準は相対的で、直近の平均実体の2倍以上など、自分でルールを決める
  • 指標発表、ブレイク、トレンドの初動などで出やすい
  • 出た場所(ブレイク、初動、終盤)で、意味が変わる
  • 半値は、押し目・戻りの目安のひとつ。大きな足の安値(高値)は、サポート(レジスタンス)として意識されやすい
  • 直後に飛び乗らない。終盤の大きな足は、反転のこともある
  • 必ず続くわけではない。場所・前後の足とあわせて判断する

本記事は情報提供を目的としたもので、特定の売買を勧めるものではありません。ローソク足の解釈は目安であり、将来の値動きを保証するものではありません。投資の勧誘や利益を保証するものでもありません。取引は自己責任でお願いします。

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