三川とは?見方・条件・使い方

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三川とは

三川とは、ローソク足3本の並びで、相場の天井や底を読み取る形の総称です。酒田五法の1つで、「川」の字のように、3本の足が並ぶことから、この名がついたとされます。下降トレンドの安値圏では底打ち、上昇トレンドの高値圏では天井のサインとして注目されます。

三川の代表的な形は、次の4つです。呼び方や、細かい定義は、資料によって少し異なります。

形場所3本の並び意味
明けの明星下降の安値圏大陰線 → 小さな星 → 大陽線底打ち
宵の明星上昇の高値圏大陽線 → 小さな星 → 大陰線天井
捨て子底下降の安値圏大陰線 → 窓を空けた孤立した星 → 窓を空けた大陽線底打ち(強い形)
捨て子天井上昇の高値圏大陽線 → 窓を空けた孤立した星 → 窓を空けた大陰線天井(強い形)

「星」とは、実体の小さな足(コマ・十字線など)のことです。迷い(売りと買いの拮抗)を表します。赤は陽線、黒(青)は陰線を指します(日本のチャートの伝統的な呼び方です)。

三川の基本は、「勢いのある足 → 迷い → 逆向きの勢いのある足」という流れです。明けの明星、宵の明星、捨て子線(アバンダンドベビー)については、別の記事で解説しています。

三川が示すこと

1本目:それまでのトレンドの方向に、大きく動く(勢いが続いているように見える)
2本目:小さな足(星)が出る(勢いが止まり、迷いが出る)
3本目:逆の方向に、大きく動く(迷いのあと、流れが切り替わる)
読み取れること内容
勢いの停止2本目の星で、それまでの流れが止まった
主導権の交代3本目で、逆方向の力が上回った
転換の兆し安値圏・高値圏で出ると、トレンドの転換につながることがある

三川の条件

項目目安の例
1本目実体が大きい(値幅の60%以上など)。トレンドの方向
2本目(星)実体が小さい(値幅の30%以下など)
3本目実体が大きい。終値が、1本目の実体の半値を超える
直前の値動き明確なトレンド(安値圏または高値圏)
捨て子の場合2本目が、前後の足と窓を空けて孤立している

FXでの注意点:窓と捨て子

FXは、ほぼ24時間取引されているため、窓がほとんど出ません。そのため、窓を前提とする捨て子底・捨て子天井は、現れにくいです。主に、週明けの始値、重要な発表の直後、日足・週足で見られます。FXでは、窓を必要としない「明けの明星」「宵の明星」が、現実的に使いやすい形です。

計算例:三川の判定

下降が続いたあとの、1時間足の3本が、次の値だったとします。

始値高値安値終値
1本目(陰線)150.90円150.94円150.26円150.30円
2本目(陰線・星)150.28円150.34円150.12円150.22円
3本目(陽線)150.26円150.78円150.24円150.74円
【実体 ÷ 値幅全体】
1本目:(150.90 − 150.30) ÷ (150.94 − 150.26) = 60 ÷ 68 ≒ 88.2%
2本目:(150.28 − 150.22) ÷ (150.34 − 150.12) = 6 ÷ 22 ≒ 27.3%
3本目:(150.74 − 150.26) ÷ (150.78 − 150.24) = 48 ÷ 54 ≒ 88.9%

【3本目の終値の位置】
1本目の実体の半値 = (150.90 + 150.30) ÷ 2 = 150.60円
3本目の終値 150.74円 > 150.60円(半値を超えている)

【戻し率】
(150.74 − 150.30) ÷ (150.90 − 150.30) = 44 ÷ 60 ≒ 73%

1本目と3本目の実体が値幅の約88〜89%、星の実体が約27%で、3本目の終値が1本目の半値を超えているため、明けの明星と判定できます。星と前後の足の間に窓はないため、捨て子底ではありません。88%、30%といった数値は、あくまで一例です。自分で基準を決め、過去のチャートで検証することが大切です。

他の形との違い

三川(3本)包み足(2本)酒田五法の他の型
本数3本2本三兵(3本)、三空(窓3回)、三法(5本以上)
特徴迷いを挟んで転換する1本で、前の足を包み込む同じ向きの動きが続く、または継続を示す
主な意味転換転換勢い・過熱・継続

三川は、「迷い」を挟む転換の形です。迷いを挟まず、同じ向きの足が連続する形は、三兵です。三兵については、別の記事で解説しています。

場所別の見方

場所見方
下降トレンドの安値圏明けの明星・捨て子底:底打ち。最も注目される
上昇トレンドの高値圏宵の明星・捨て子天井:天井。最も注目される
サポート・レジスタンス付近ラインの有効性を確認する材料
トレンドの途中一時的な押し・戻りにとどまることも多い
レンジの中央意味が薄い

サポート・レジスタンスについては、別の記事で解説しています。

使い方

転換の兆しとして、場所とあわせて見る

安値圏の明けの明星や、高値圏の宵の明星など、場所と形が一致している場合に、転換の兆しとして見ます。

計算例:エントリーの位置による違い

上の例の明けの明星が、下降トレンドの安値圏で出たとします。損切りは、星の安値(150.12円)の5pips下(150.07円)、利益確定は151.40円(直前の戻り高値の目安)とします。星の安値を割ると、前提が崩れるためです。

3本目の終値で買う場合(150.74円で買う)

エントリー 150.74円、損切り 150.07円、利確 151.40円
リスク   = 150.74 − 150.07 = 0.67円(67pips)
リワード = 151.40 − 150.74 = 0.66円(66pips)
リスクリワード比 = 66 ÷ 67 ≒ 0.99

3本目の実体の半値まで押したところで買う場合

3本目の半値 = (150.26 + 150.74) ÷ 2 = 150.50円で指値

エントリー 150.50円、損切り 150.07円、利確 151.40円
リスク   = 150.50 − 150.07 = 0.43円(43pips)
リワード = 151.40 − 150.50 = 0.90円(90pips)
リスクリワード比 = 90 ÷ 43 ≒ 2.1

3本目の終値で入ると、リスクリワード比は約1と、利益が損失を上回りにくいことが分かります。押しを待つと、リスクリワード比は良くなります(スプレッドや約定のずれは、考慮していません)。ただし、押さずに上がり続けた場合は、エントリーできません。

注意点

1. 三川だけでは、判断できない

三川は、転換の「兆し」を示すだけで、転換の保証ではありません。場所・前後の足、次の足の動きとあわせて判断します。

2. 星が大きいと、損切りが遠くなる

星の安値(高値)に損切りを置くため、星の値幅が大きいと、損切り幅が広くなり、リスクリワード比が悪くなります。

3. 3本目が、1本目の半値に届かない場合は、弱い

3本目の終値が、1本目の実体の半値に届かない場合は、転換の力が弱いと見られます。基準は、自分で決めておくことが大切です。

4. トレンドが明確でないと、意味が薄い

はっきりしたトレンドがない場所では、同じ並びでも、転換を示しません。

5. 指標発表や要人発言の直後は、特に注意

発表で急変した大きな足を含む場合、その後に再度動くことがあります。

6. 足が確定するまで、分からない

進行中の足は、三川に見えても、確定までに形が変わります。確定後に判断しましょう。

初心者が間違えやすいポイント

小さな足を挟めば、何でも三川と考える

1本目・3本目の実体が小さい場合は、勢いを示しません。実体の大きさを数値で確認しましょう。

場所を見ない

トレンドの途中で出た三川は、一時的な押し・戻りにとどまることが多いです。

3本目の終値で、すぐに飛び乗る

すでに大きく動いたあとのため、リスクリワード比が悪くなりがちです。押しを待つ考え方も、検討しましょう。

捨て子の形を、FXで頻繁に探す

FXは窓が出にくいため、捨て子は現れにくいことを、理解しておきましょう。

検証せずに、使う

「明けの明星のあとは、上がる」と聞いても、実際の確率は、判定基準や場所で変わります。自分で、確認しましょう。

まとめ

  • 三川は、3本のローソク足で、天井や底を読み取る酒田五法の型。「勢い → 迷い → 逆向きの勢い」という流れ
  • 代表的な形は、明けの明星(底)・宵の明星(天井)・捨て子底・捨て子天井。呼び方や定義は、資料によって少し異なる
  • FXは窓が出にくいため、窓を必要としない明けの明星・宵の明星が、使いやすい
  • 1本目・3本目の実体が大きく、星が小さく、3本目が1本目の半値を超えることが、典型的な形
  • 3本目の終値で入るとリスクリワード比が悪くなりやすい。押しを待つと良くなるが、エントリーできないこともある
  • 損切りは、星の安値(高値)の少し外側に置く
  • 単独では判断できない。必ず機能するわけではない

本記事は情報提供を目的としたもので、特定の売買を勧めるものではありません。ローソク足の解釈は目安であり、将来の値動きを保証するものではありません。投資の勧誘や利益を保証するものでもありません。取引は自己責任でお願いします。

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