ディマーク・TDシーケンシャルとは?カウントの数え方・見方・使い方

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ディマーク・TDシーケンシャルとは

TDシーケンシャルとは、終値を「4本前の終値」と比べて、同じ方向の足が何本続いたかを数え、「9本」「13本」という節目で、トレンドの行き過ぎ(疲れ)の目安を示す、カウント型のテクニカル指標です。米国のトム・ディマーク氏が考案したもので、著書『The New Science of Technical Analysis』(1994年)などで、紹介されたことで知られています。「ディマーク・インジケーター」と総称される指標群の中で、代表的なものです。移動平均線やRSIのように、「平均」や「割合」を計算するのではなく、「足の数」を数えるのが、大きな特徴です。

TDシーケンシャルは、2つの段階で、できています。

段階内容節目
① TDセットアップ終値が、4本前の終値より低い(高い)足が、連続して続く本数を数える9本
② TDカウントダウンセットアップ完了後、別の条件を満たす足を、(連続でなくても)数える13本

買いのシーケンシャル(下落の行き過ぎ)と、売りのシーケンシャル(上昇の行き過ぎ)があり、数え方は、上下反対です。

計算方法(TDセットアップ)

【買いのセットアップ】
・開始:終値が、4本前の終値より低い足(「価格フリップ」と呼ばれる条件も必要)
・カウント:終値が4本前の終値より低い足が、連続するたびに、1、2、3…と数える
・完了:9本連続したら、買いのセットアップ完了
・途中で、条件を満たさない足が出たら、カウントは、0に戻る

【売りのセットアップ】
・終値が、4本前の終値より高い足が、9本連続したら、完了

「価格フリップ」とは、セットアップの1本目の直前の足が、「終値が4本前の終値より高い」(買いの場合)という、条件です。つまり、直前まで上がっていた(または、横ばいだった)状態から、下げに転じた足を、1本目とします。

計算例:買いのセットアップを、数える

13本の足の終値は、次のとおりです(例の数値です)。0本目の終値は、150.70円とします。

足終値4本前の終値比較カウント
1本目150.80−−−
2本目150.90−−−
3本目150.85−−−
4本目150.950本目 150.70高い(価格フリップ)−
5本目150.751本目 150.80低い1
6本目150.702本目 150.90低い2
7本目150.653本目 150.85低い3
8本目150.604本目 150.95低い4
9本目150.555本目 150.75低い5
10本目150.506本目 150.70低い6
11本目150.407本目 150.65低い7
12本目150.458本目 150.60低い8
13本目150.359本目 150.55低い9(完了)
4本目:終値150.95 > 0本目の終値150.70 → 価格フリップ(直前は、上がっていた)
5本目:終値150.75 < 1本目の終値150.80 → カウント1
6本目:終値150.70 < 2本目の終値150.90 → カウント2
…
13本目:終値150.35 < 9本目の終値150.55 → カウント9 → 買いのセットアップ完了

12本目の終値(150.45円)は、11本目(150.40円)より、高く(戻して)いますが、比べる相手は、「直前の足」ではなく、「4本前の足」です。8本目の終値(150.60円)より、150.45円は低いため、カウントは続きます。直前の足との比較ではない点が、他の指標と違う、ポイントです。

TDセットアップの「パーフェクション」

セットアップが完了しても、すべてが、同じ強さとは限りません。買いのセットアップでは、「8本目または9本目の安値が、6本目と7本目の安値より低い」場合を、「パーフェクト(完全)なセットアップ」とする考え方が、あります。ソフトによって、扱いが異なるため、自分が使うソフトの説明を、確認しましょう。

TDカウントダウン

セットアップ完了後に、さらに、カウントダウンが始まります。

【買いのカウントダウン】
・終値が、2本前の安値以下になった足を、数える(連続でなくてもよい)
・13本数えたら、完了(買いのシーケンシャル完了)
・13本目には、追加の条件(「8本目のカウント足の終値以下の安値」など)が、あります

カウントダウンは、「連続」でなくてもよいため、数え終わるまでに、時間がかかります。セットアップとカウントダウンの細かい条件は、ソフトごとに実装が異なるため、この記事では、基本の考え方にとどめます。

TDシーケンシャルが示すこと

セットアップ9 = 同じ方向の動きが、9本続いた(行き過ぎの可能性)
カウントダウン13 = さらに、疲れが進んだ(転換の可能性が、より高いとされる)

「9」「13」は、トレンドの終わりの「目安」で、反転を保証するものではありません。9が完了したあとも、トレンドが、続くことが、あります。図でも、9本目のあとに、価格は、しばらく下げています。

他の指標との違い

TDシーケンシャルRSI移動平均線乖離率
計算の元終値と、4本前の終値の比較(数える)上げ幅と下げ幅の平均(割合)終値と、移動平均線の距離
値幅の考慮なし(高い・低いだけ)ありあり
示すもの同じ方向が、何本続いたか買われすぎ・売られすぎ平均からの行き過ぎ
節目9、1370・30など(目安)通貨ペア・時間足で決める

RSI、移動平均線乖離率については、別の記事で解説しています。

TDシーケンシャルは、「値幅」を見ないため、1pipsの下げが9本続いても、100pipsの下げが9本続いても、「9」です。1本ずつの動きが小さい場合は、「9」でも、行き過ぎとは、言えないことが、あります。

使い方

1. 行き過ぎ(疲れ)の、目安にする

セットアップ9が出たら、「下げ(上げ)が、続きすぎていないか」を、確認する、という使い方です。そのまま、逆張りするのではなく、他の根拠と、組み合わせることが、多いです。

2. 反転の、確認と組み合わせる

9が完了したあと、「価格が、直前の足の高値を、上に抜けた」「サポートで、反発した」など、反転のサインを、確認してから、入る、といった使い方です。

3. 利益確定の目安にする

順張りで、持っているポジションが、9や13に達したら、一部を利益確定する、といった使い方も、あります。

計算例:買いのセットアップ9からの、反転狙い

上の例で、13本目(カウント9)の終値が150.35円、セットアップ中の最安値が150.20円とします。損切りは、セットアップの最安値の5pips下(150.15円)、利益確定は、セットアップ前の水準(151.00円)とします。

セットアップ9が完了した足の終値(150.35円)で買う場合

エントリー 150.35円、損切り 150.15円、利確 151.00円
リスク   = 150.35 − 150.15 = 0.20円(20pips)
リワード = 151.00 − 150.35 = 0.65円(65pips)
リスクリワード比 = 65 ÷ 20 ≒ 3.3

そのあと、反転(価格が、直前の足の高値を上抜けた)を確認した足の終値(150.55円)で買う場合

エントリー 150.55円、損切り 150.15円、利確 151.00円
リスク   = 150.55 − 150.15 = 0.40円(40pips)
リワード = 151.00 − 150.55 = 0.45円(45pips)
リスクリワード比 = 45 ÷ 40 ≒ 1.1

9の完了時に入ると、リスクリワード比は良くなります(スプレッドや約定のずれは、考慮していません)。ただし、9のあとも、下げが続き、損切りになることが、あります。反転を確認してから入るほうが、ダマシは減りやすい一方、リスクリワード比は、1.1まで下がります。この場合は、目標を広げるか、見送る判断も、必要です。セットアップは、足が確定するごとに、カウントが進む(戻る)ため、損切りや目標の位置は、見直す必要があります。

注意点

1. 強いトレンドでは、9が何度も出る

強いトレンドでは、セットアップ9が出たあとも、同じ方向に動き続け、また、次の9が出ることが、あります。9のたびに逆張りすると、損失が重なります。

たとえば、9での逆張りが、損切り20pipsで、3回続くと、合計−60pipsの損失です。その後の反転で、1回の利益が90pipsなら、合計は+30pips、50pipsなら、合計は−10pipsです。この数字は、あくまで例ですが、損失を、利益で取り返せるかは、状況によって変わります。環境認識については、別の記事で解説しています。

2. 値幅を、見ていない

1本ごとの動きが小さい緩やかな動きでも、9本続けば「9」になります。値幅(行き過ぎの程度)は、別の指標で、確認する必要があります。

3. 実装が、ソフトによって違う

価格フリップの扱い、パーフェクションの条件、カウントダウンの細かい条件などが、ソフトによって異なります。同じチャートでも、数字が、一致しないことが、あります。

4. カウントは、1本で、途切れる

セットアップは、1本でも、条件を満たさない足が出ると、0に戻ります。「9に、あと1本」で、リセットされることも、あります。

5. 指標発表や要人発言の直後は、特に注意

急変動で、カウントが、一気に進んだり、途切れたりすることが、あります。その後の動きも大きくなるため、注意が必要です。

6. 足が確定するまで、分からない

進行中の足は、条件を満たしたように見えても、確定までに変わります。カウントも、変わるため、確定後に判断しましょう。

初心者が間違えやすいポイント

9が出たら、必ず反転すると考える

9は、「同じ方向が、9本続いた」という事実で、反転の保証では、ありません。

直前の足と、比べてしまう

比べる相手は、「4本前の終値」です。直前の足と比べると、カウントが、合わなくなります。

カウントの途中で、逆張りする

5本目や7本目で、「そろそろ反転」と考えて入ると、トレンドに、巻き込まれます。9(または13)を、確認してから、他の根拠と、組み合わせて判断しましょう。

設定を、頻繁に変える

結果が悪いたびに、「4本前」や「9本」を変えると、過去のチャートに合わせただけになり、将来には通用しにくくなります。

検証せずに、使う

「9で逆張りすれば勝てる」と聞いても、実際の確率は、通貨ペア・時間足・期間の組み合わせで変わります。自分で、確認しましょう。

まとめ

  • TDシーケンシャルは、終値を4本前の終値と比べ、同じ方向の足が続いた本数を数えて、トレンドの行き過ぎの目安を示す指標。ディマーク氏が考案した
  • TDセットアップ = 終値が4本前の終値より低い(高い)足が、9本連続。1本でも途切れると、0に戻る
  • TDカウントダウン = セットアップ完了後、条件を満たす足を、連続でなくても、13本数える
  • 例では、終値の表から、5本目から13本目まで、1〜9とカウントし、買いのセットアップが完了
  • 9の完了時に買うとリスクリワード比は良くなるが、9のあとも下げが続くことがある。反転を確認してから入ると、比は下がる
  • 値幅を見ない。強いトレンドでは、9が何度も出る。実装は、ソフトによって異なる
  • 単独では判断できない。必ず機能するわけではない

本記事は情報提供を目的としたもので、特定の売買を勧めるものではありません。テクニカル指標の解釈は目安であり、将来の値動きを保証するものではありません。投資の勧誘や利益を保証するものでもありません。取引は自己責任でお願いします。

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