サポートとレジスタンスとは
相場には、何度も上昇を止められる価格帯や、何度も下落を支えられる価格帯があります。これを線で表したものが、サポートラインとレジスタンスラインです。
| 名前 | 別名 | 意味 | 位置 |
|---|---|---|---|
| サポートライン | 支持線、下値支持線 | 下落を支える価格帯。ここで反発しやすい | 現在の価格より下 |
| レジスタンスライン | 抵抗線、上値抵抗線 | 上昇を止める価格帯。ここで反落しやすい | 現在の価格より上 |

図では、150.00円付近で何度も上昇が止められ(レジスタンス)、149.00円付近で何度も下落が支えられて(サポート)います。
サポートとレジスタンスは、テクニカル分析で最も基本で、最も広く使われる考え方のひとつです。
なぜサポート・レジスタンスが意識されるのか
水平な線に反応が出るのは、多くの参加者が、同じ価格帯を意識しているためと考えられています。
レジスタンスで、反落しやすい理由
- 以前に、その価格で下落したため、「また下がるかも」と考える人が、売りを入れる
- 以前その価格で買って、含み損を抱えた人が、「元の価格に戻ったら売って、損失を減らしたい」と考える(やれやれ売り)
- 利益確定の売りが、その価格帯に集まりやすい
サポートで、反発しやすい理由
- 以前に、その価格で反発したため、「また上がるかも」と考える人が、買いを入れる
- 以前その価格で売って、含み損を抱えた人が、買い戻して損失を限定したいと考える
- 押し目買いの注文が、その価格帯に集まりやすい
つまり、サポート・レジスタンスは、参加者の記憶と心理から生まれる価格帯です。
サポート・レジスタンスの引き方
基本の手順
- 長い時間足(日足・4時間足など)から見る
- 何度か反発・反落している価格帯を探す
- 水平線を引く(または、ゾーン(帯)で示す)
- 短い時間足でも、確認する
何を基準にするか
| 基準 | 内容 |
|---|---|
| ヒゲの先 | 一瞬でも到達した、最高値・最安値。反応した価格を正確に押さえる |
| 実体の端 | 売買が成立した水準。ヒゲのノイズを避けられる |
| 折衷 | ヒゲの先と実体の端の間に引き、ゾーンとして考える |
どれが正しい、ということはありません。多くの場合、ぴったり同じ価格で反応することは少ないため、1本の線ではなく、ある程度の幅(ゾーン)で考えるのが実践的です。
引き方のコツ
- 反応した回数が多い価格帯を選ぶ(2回以上触れた線が目安)
- 目立つ高値・安値を使う(はっきりした山・谷)
- 線を引きすぎない(多すぎると、どこも重要に見えて、判断できなくなる)
- 長い時間足の線を優先する
- 過去のローソク足の反応を、チャート全体で見渡す
サポート・レジスタンスの強さ
線の強さ(意識されやすさ)は、次のような要素で変わると考えられています。
| 要素 | 強い線の特徴 |
|---|---|
| 反応した回数 | 何度も反発・反落している |
| 時間足 | 長い時間足(日足・週足)で引いた線 |
| 反応の大きさ | その価格から、大きく動いたことがある |
| 期間 | 長い期間、意識されている |
| 他の根拠との重なり | キリのよい価格(ラウンドナンバー)、移動平均線などと重なっている |
キリのよい価格については、ラウンドナンバー(キリ番)として、別の記事で解説しています。
回数が多いほど強い、とは限らない
何度も触れた線は、意識されていることを示しますが、触れるたびに、その価格帯の注文が消化されていくため、突破されやすくなるとも言われます。回数は、判断材料のひとつとして見るのが適切です。
サポート・レジスタンスの突破
サポートやレジスタンスは、永遠に機能するわけではありません。
| 状況 | 意味 |
|---|---|
| レジスタンスを、上に突破(ブレイク) | 上昇の勢いが強い。さらに上昇する可能性 |
| サポートを、下に突破(ブレイク) | 下落の勢いが強い。さらに下落する可能性 |
突破された線は、役割が入れ替わる
突破された線は、反対の役割を持つことがあります。
- 突破されたレジスタンスが、サポートに変わる
- 突破されたサポートが、レジスタンスに変わる
これはロールリバーサル(役割転換)と呼ばれます。詳しくは、別の記事で解説しています。
ブレイクの「ダマシ」
突破したように見えて、すぐに元の範囲に戻ることがあります。これをダマシと呼びます。ブレイクアウトとダマシについては、別の記事で解説しています。
サポート・レジスタンスの使い方
1. 反発・反落を狙う(逆張り)
- サポート付近で、買いを狙う
- レジスタンス付近で、売りを狙う
ラインを突破された場合は、逆方向に大きく動くリスクがあるため、必ず損切りを置くことが重要です。
2. ブレイクを狙う(順張り)
- レジスタンスを上に抜けたら、買い
- サポートを下に抜けたら、売り
ダマシに注意が必要です。
3. 損切り・利益確定の目安にする
- 買いの損切り:サポートの少し下
- 買いの利益確定:レジスタンスの少し手前
- 売りの損切り:レジスタンスの少し上
- 売りの利益確定:サポートの少し手前
計算例:サポートで買う場合
サポートが149.00円、レジスタンスが150.00円のレンジで、次のように取引するとします。
| 項目 | 価格 | エントリーからの値幅 |
|---|---|---|
| エントリー(買い) | 149.10円 | — |
| 損切り | 148.80円(サポートの下) | −30pips |
| 利益確定 | 149.90円(レジスタンスの手前) | +80pips |
リスク = 149.10 − 148.80 = 0.30円(30pips)
リワード = 149.90 − 149.10 = 0.80円(80pips)
リスクリワード比 = 80 ÷ 30 ≒ 2.7
損失は最大30pips、利益は80pipsを狙うという形で、ラインを根拠に、損切りと利確の位置を決められます(スプレッドや約定のずれは、考慮していません)。
サポート・レジスタンスの注意点
1. 線の位置は、人によって違う
どの価格に線を引くかは、人によって少しずつ異なります。正解の線があるわけではありません。
2. ぴったり反応するとは限らない
少し手前で反転したり、少し突き抜けてから戻ったりします。線ではなく、ゾーンとして考えましょう。
3. 突破されることがある
どんなに強い線も、突破されることがあります。損切りの準備が欠かせません。
4. 経済指標や要人発言で、一気に突破される
重要な経済指標や要人発言の直後は、値動きが大きくなり、線が意味を持たなくなることがあります。
初心者が間違えやすいポイント
線を引きすぎる
チャートが線だらけになると、どの線も重要に見えて、判断できなくなります。重要な線に絞りましょう。
1本の線に、ぴったり引こうとする
ぴったり同じ価格で反応することは、少ないです。数pips〜十数pipsの幅を持たせて考えます。
短い時間足だけで、線を引く
1分足・5分足の線は、すぐに意味を失います。長い時間足の線も確認しましょう。
線に触れたら、すぐに売買する
線を突破されることも多いため、ローソク足の形や、反応を確認してから判断する方法が一般的です。
損切りを置かない
サポートで買って、割れたら「そのうち戻る」と考えて損切りしないと、大きな損失につながります。
まとめ
- サポートラインは下落を支える価格帯、レジスタンスラインは上昇を止める価格帯
- 多くの参加者が、同じ価格帯を意識するために、反発・反落が起きやすい
- 長い時間足から、複数回反応した価格帯に引く。1本の線ではなく、ゾーンで考える
- 反応した回数・時間足・他の根拠との重なりで、線の強さが変わる
- 突破されることがあり、突破された線は役割が入れ替わることがある
- 逆張り・順張り・損切りと利確の目安として使える。損切りは必ず置く
本記事は情報提供を目的としたもので、特定の売買を勧めるものではありません。サポート・レジスタンスの解釈は目安であり、将来の値動きを保証するものではありません。投資の勧誘や利益を保証するものでもありません。取引は自己責任でお願いします。
