サプライ・デマンド(需給ゾーン)とは?ゾーンの引き方と使い方

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サプライ・デマンドとは

サプライ・デマンド(Supply and Demand)とは、価格が、強く、一方向に動き出した場所を、「ゾーン(帯)」として、とらえる考え方です。売りが強くて、価格が、下がり始めた場所を「サプライゾーン(供給ゾーン)」、買いが強くて、価格が、上がり始めた場所を「デマンドゾーン(需要ゾーン)」と、呼びます。

「その場所に、未約定の注文が、残っていて、価格が戻ると、再び、反応しやすい」と、説明されることが、あります。ただし、FXは、取引所が1つに決まっていない、相対取引で、実際に、注文が残っているかを、確かめることは、できません。この記事では、この説明を、仮説として、扱います。急な動きは、経済指標や、ほかの要因で、起きることも、あります。

サプライゾーンデマンドゾーン
意味売りが強く、価格が下がり始めた場所買いが強く、価格が上がり始めた場所
価格が戻ったとき反発して、下がる(売り)と、考える反発して、上がる(買い)と、考える
損切りの置き方ゾーンの上側の外ゾーンの下側の外

サポート・レジスタンスは、「過去に何度も反応した、線」を、重視します。サプライ・デマンドは、「強い動きの出発点」を、帯で、とらえ、まだ、触れていない(初めて戻ってくる)ゾーンを、重視する点が、違います。オーダーブロックと、よく似た考え方ですが、ゾーンの取り方が、違います(別の記事で解説しています)。

ゾーンの引き方

解説によって、細かい手順は、違いますが、おおむね、次の流れです。

  1. 強い動き(急騰または急落)を、探す
  2. その動きの直前の、小さな値動き(ベース)を、見つける
  3. ベースの高値と安値で、帯を、引く
  4. 帯を、右に、伸ばす
用語意味
ベース強い動きの直前の、小さなもみ合い(数本のローソク足)
離れ方(ディパーチャー)ベースから、強く離れる動き。大きな実体のローソク足が、続くほど、強いとされる

ある解説では、離れ方の目安として、「ローソク足1本の平均値幅の、2倍以上」が、挙げられていました。この目安は、決まった基準では、ありません。ベースの高値・安値に、ヒゲを含めるかは、選べますが、一度決めたら、そろえます。

4つの形

ゾーンは、直前の動きと、そのあとの動きの組み合わせで、4つの形に、分けられます。英語の頭文字で、呼ばれます。

形動きゾーン種類(解説による)
DBR(Drop-Base-Rally)下落→ベース→上昇デマンド反転
RBD(Rally-Base-Drop)上昇→ベース→下落サプライ反転
RBR(Rally-Base-Rally)上昇→ベース→上昇デマンド継続
DBD(Drop-Base-Drop)下落→ベース→下落サプライ継続

上の図は、説明のために作った例です。どちらも、下落のあとに、7本のベースから、急騰した、DBR(デマンドゾーン)です。上段は、初めて、ゾーンに戻ったときに、反発しました。下段は、同じ場所で、ゾーンを割り込みました。実際の相場が、このようにきれいに動くことは、少ないです。

計算例

ゾーンの大きさと、離れ方

例の価格は、次のとおりです(例の数値です)。

ゾーンの幅 = 149.80 − 149.60 = 0.20円(20pips)
ローソク足1本の平均値幅(0〜29本目)≒ 11.5pips
離れ方の目安(平均の2倍)= 11.5 × 2 = 23pips
離れ方の最初の3本(37〜39本目)の値幅 = 28pips、42pips、31pips → すべて23pips以上
急騰の大きさ = 直前の山 151.10 − ゾーンの上端 149.80 = 1.30円(130pips)
 ゾーンの幅の 130 ÷ 20 = 6.5倍

離れ方が強いほど、ゾーンが、意識されやすいと、考える解説が、あります。ただし、必ず、反応するわけでは、ありません。

損切りの置き方

ある解説では、損切りを、ゾーンの外側に、5〜15pips離す、とされています。この例では、10pips下に、置きます。

ゾーンの下端 149.60円 − 10pips(0.10円)= 149.50円(損切り)

初回タッチで買う

上段(反発した例)で、買う場合を、計算します。ゾーンの上端149.80円に、指値で買い、損切りは149.50円、目標は直前の山151.10円とします。

エントリー 149.80円、損切り 149.50円、利確 151.10円
リスク   = 149.80 − 149.50 = 0.30円(30pips)
リワード = 151.10 − 149.80 = 1.30円(130pips)
リスクリワード比 = 130 ÷ 30 ≒ 4.33 ≒ 4.3
損益分岐の勝率 = 1 ÷(1 + 4.3)= 1 ÷ 5.3 ≒ 18.9 %

反発を、確認してから、買う場合(72本目の終値150.05円)も、計算します。

エントリー 150.05円、損切り 149.50円、利確 151.10円
リスク   = 150.05 − 149.50 = 0.55円(55pips)
リワード = 151.10 − 150.05 = 1.05円(105pips)
リスクリワード比 = 105 ÷ 55 ≒ 1.91 ≒ 1.9
損益分岐の勝率 = 1 ÷(1 + 1.9)= 1 ÷ 2.9 ≒ 34.5 %
エントリー価格リスクリワードリスクリワード比損益分岐の勝率
ゾーンの上端に指値149.80円30pips130pips4.3約18.9%
反発を確認(72本目)150.05円55pips105pips1.9約34.5%

上段では、価格が、149.72円まで下がり、指値の149.80円で、約定します。反発が、ゾーンの手前(たとえば149.85円)で起きた場合は、指値に、届かず、約定しません。また、下段(割れた例)では、同じ指値が、約定したあと、149.50円の損切りに、かかります。損失は30pipsです。損切りが、約定しない(スリッページ)場合、損失は、30pipsより、大きくなることも、あります。スプレッドは、考慮していません。

確認を待つほど、ダマシは減りやすくなりますが、リスクリワード比は、4.3から1.9に、下がります。また、下段のような、ゾーンを割る形では、確認を待つと、そもそも、買う場面が、来ません。

基本の使い方

1. 時間足を、決める

上位足(4時間足、日足)のゾーンほど、重要と、される傾向が、あります。下位足のゾーンは、上位足のゾーンの中で、使うと、位置が、そろいます。

2. 強い動きの起点を、探す

ローソク足の実体が大きく、ベースから、勢いよく離れた場所を、探します。ゆっくり、動いた場所は、対象に、しません。

3. ゾーンを引き、そのままにする

ゾーンの高値・安値を、引いたら、あとから、価格に合わせて、動かさないようにします。結果に合わせて、動かすと、どんな動きも、当てはまってしまいます。

4. 初回タッチを、待つ

ゾーンに、初めて、価格が戻ったときを、候補にします。何度も、触れたゾーンは、効果が、弱まるとされています。

5. 損切りと、目標を決める

損切りは、ゾーンの外側に、置きます。ゾーンを、割り込んだら、そのゾーンは、効かなかった、と見ます。目標は、直前の山や、次のゾーンなどと、する考え方が、あります。

6. ほかの要素と、重ねる

ゾーンが、上位足の流れと、同じ向きか、直近の高値・安値と、重なっていないかを、確認します。単独で、使うより、複数の要素を、重ねる方が、判断しやすくなります。

注意点

1. ゾーンの引き方は、人によって違う

ベースの取り方や、ヒゲを含めるかで、同じチャートでも、違うゾーンが、引かれます。決まった正解は、ありません。

2. 初回タッチでも、割れる

上の図の下段のように、初めてのタッチでも、割れることが、あります。「初回タッチなら、反発する」とは、限りません。

3. あとから見ると、きれいに見える

過去のチャートでは、ゾーンが、はっきり、見えます。リアルタイムでは、どの場所が、ゾーンになるのか、分かりません。検証の成績も、実際より、良く見える傾向が、あります。

4. 経済指標などで、ゾーンが、できることがある

経済指標や、ニュースで、急に動いた場所は、大口の注文と、関係なく、ゾーンに見えることが、あります。

5. 指値は、約定しないことがある

ゾーンの上端に、指値を置いても、手前で、反発すると、約定しません。約定させるために、ゾーンの手前に置くと、リスクリワード比が、変わります。

6. ブローカーによって、足の区切りが違う

ブローカーによって、サーバー時間が違い、1時間足や、4時間足の区切りが、違います。そのため、ベースの高値・安値が、微妙に、違うことが、あります。

7. ダマシ・負けが、続くことがある

たとえば、149.80円で買い、損切り149.50円にかかる場合、損失は30pipsです。これが3回続くと、合計−90pipsです。その後、130pipsの利益が1回あれば、合計は+40pipsになりますが、反発を確認してから買い(55pipsの損失×3回=−165pips)、利益が105pipsの場合は、−60pipsです。この数字は、あくまで例ですが、損失を、取り返せるかは、状況によって、変わります。

初心者が間違えやすいポイント

ゾーンを、サポート・レジスタンスの線として使う

ゾーンは、帯です。1本の線で、ぴったり、反応するとは、限りません。帯の中で、動くことを、前提に、損切りを、決めましょう。

ゾーンを、たくさん引く

チャートが、ゾーンだらけになると、どこでも、当てはまってしまいます。強い動きの起点だけに、絞りましょう。

初回タッチだけで、買う

反発の形や、上位足の向きも、確認しましょう。

損切りを、ゾーンの中に置く

ゾーンの中の、損切りは、普通の値動きで、触れやすくなります。ゾーンの外側に、置く考え方が、あります。

検証せずに、使う

「ゾーンは、初回タッチで、反発する」と聞いても、実際の成績は、通貨ペア・時間足・ルールの組み合わせで、変わります。自分で、確認しましょう。

まとめ

  • サプライ・デマンドは、強い動きの出発点を、帯(ゾーン)として、とらえる考え方。「未約定の注文が残っている」は、FXでは、確認できない仮説
  • ゾーンは、ベース(小さなもみ合い)の高値と安値で引く。形は、DBR・RBD(反転)、RBR・DBD(継続)の4つ
  • 例では、ゾーンの幅20pips、平均値幅11.5pipsの2倍(23pips)に対し、離れ方の最初の3本は、28・42・31pips。急騰の大きさは、130pips(ゾーン幅の6.5倍)
  • 損切りは、ゾーンの下端の10pips下(149.50円)。指値(4.3、約18.9%)と、反発確認(1.9、約34.5%)で、リスクリワード比と、損益分岐の勝率が変わる(スプレッド除く)
  • 初回タッチでも、割れる例がある。指値は、手前で反発すると、約定しない
  • ゾーンの引き方は、人によって違い、あとから見ると、きれいに見える
  • 単独では判断できない。必ず機能するわけではない

本記事は情報提供を目的としたもので、特定の売買を勧めるものではありません。チャート分析の解釈は目安であり、将来の値動きを保証するものではありません。投資の勧誘や利益を保証するものでもありません。取引は自己責任でお願いします。

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