注文方法は3つが基本
FXの注文方法には、さまざまな種類がありますが、まず押さえるべきなのは次の3つです。
| 注文方法 | 内容 | 約定する条件 |
|---|---|---|
| 成行(なりゆき)注文 | いまのレートで、すぐに売買する | その時点のレートで、ただちに約定 |
| 指値(さしね)注文 | 有利なレートを指定して、そこに届いたら売買する | 指定したレート以下(買い)・以上(売り)になったら約定 |
| 逆指値(ぎゃくさしね)注文 | 不利なレートを指定して、そこに届いたら売買する | 指定したレート以上(買い)・以下(売り)になったら約定 |
「どの価格で約定させたいか」「どのタイミングで約定させたいか」によって、使い分けます。
成行注文
成行注文とは
成行注文とは、価格を指定せず、いまのレートですぐに売買する注文です。「今すぐ取引したい」ときに使います。
成行注文の特徴
- ほぼ確実に約定する(注文が成立しやすい)
- 注文した瞬間のレートで取引できる
- 価格を指定しないため、注文時に見えていたレートと、実際の約定価格がずれる(スリッページ)ことがある
成行注文が向いている場面
- 今すぐ、ポジションを持ちたい(新規)
- 今すぐ、ポジションを閉じたい(決済・損切りの手動執行)
- 相場の動きが速く、約定を優先したい
注意点
相場が急変している場面(経済指標の発表時など)では、注文時のレートと約定レートが大きくずれることがあります。また、買いの成行注文はAsk(買値)、売りの成行注文はBid(売値)で約定します。
指値注文
指値注文とは
指値注文とは、現在のレートより有利なレートを指定して、そのレートになったら約定させる注文です。
- 買いの指値:いまより安いレートを指定する(安くなったら買う)
- 売りの指値:いまより高いレートを指定する(高くなったら売る)
例:USD/JPYが150.00円のとき
| 注文 | 内容 |
|---|---|
| 149.50円で買い指値 | 150.00円から、149.50円まで下がったら買う |
| 150.50円で売り指値 | 150.00円から、150.50円まで上がったら売る |
指値注文の特徴
- 希望の価格で、約定できる(それより不利にはならない)
- 自分が決めたレートを、待つことができる
- 指定したレートに届かなければ、約定しない
- 指定したレートにちょうど触れても、約定しないことがある(注文の順番や、FX会社の約定ルールによる)
指値注文が向いている場面
- 押し目で買いたい・戻りで売りたいとき
- 利益確定の注文を、あらかじめ入れておくとき(決済の指値)
- 画面をずっと見ていられないとき
逆指値注文
逆指値注文とは
逆指値注文とは、現在のレートより不利なレートを指定して、そのレートになったら約定させる注文です。指値注文の「逆」の動きをします。
- 買いの逆指値:いまより高いレートを指定する(高くなったら買う)
- 売りの逆指値:いまより安いレートを指定する(安くなったら売る)
例:USD/JPYが150.00円のとき
| 注文 | 内容 |
|---|---|
| 150.50円で買い逆指値 | 150.00円から、150.50円まで上がったら買う(上昇に乗る) |
| 149.50円で売り逆指値 | 150.00円から、149.50円まで下がったら売る(下落に乗る) |
逆指値注文の特徴
- 相場が動き始めたタイミングで、取引できる
- 約定は、指定したレートに到達したあとの成行になる(指定した価格ちょうどで約定するとは限らない)
- 急変時には、指定したレートから、大きくずれて約定する(スリッページ)ことがある
逆指値注文が向いている場面
- 損切り注文:持っているポジションの含み損が拡大したとき、自動で決済する
- ブレイクアウトの順張り:高値を超えたら買う、安値を割ったら売る
逆指値注文は、損切りに使う最も重要な注文方法です。
指値と逆指値の違い
指値と逆指値は、「いまのレートより、有利な方向か、不利な方向か」で区別します。
| 買いの場合 | 売りの場合 | |
|---|---|---|
| 指値 | いまより安くなったら買う | いまより高くなったら売る |
| 逆指値 | いまより高くなったら買う | いまより安くなったら売る |
図で整理する(USD/JPYが150.00円のとき)
151.00円 ── 売り指値(高くなったら売る) / 買い逆指値(高くなったら買う)
150.00円 ── 現在のレート
149.00円 ── 買い指値(安くなったら買う) / 売り逆指値(安くなったら売る)
決済のときの使い方
保有しているポジションを決済するときは、指値・逆指値を次のように使います。
| ポジション | 利益確定(指値) | 損切り(逆指値) |
|---|---|---|
| 買いポジション | いまより高いレートで、売り指値 | いまより安いレートで、売り逆指値 |
| 売りポジション | いまより安いレートで、買い指値 | いまより高いレートで、買い逆指値 |
利益確定には指値、損切りには逆指値と覚えておきましょう。
新規注文と決済注文
注文方法は、新規注文にも決済注文にも使えます。
| 新規注文 | 決済注文 | |
|---|---|---|
| 成行 | いまのレートで、新規にポジションを持つ | いまのレートで、ポジションを閉じる |
| 指値 | 有利なレートで、新規にポジションを持つ | 有利なレートで、利益確定する |
| 逆指値 | 不利なレートで、新規にポジションを持つ(順張り) | 不利なレートで、損切りする |
注文の有効期限
指値・逆指値の注文には、有効期限を設定できる場合があります。
| 有効期限 | 内容 |
|---|---|
| 当日限り | その日のうち(取引時間の終わりまで)有効 |
| 週末まで(今週中) | その週の取引終了時刻まで有効 |
| 無期限(GTC) | 約定するか、取り消すまで有効 |
| 日時指定 | 指定した日時まで有効 |
有効期限が切れると、注文は自動的に取り消されます。
注文時の注意点
約定価格が、指定と違う場合がある(スリッページ)
特に成行注文と逆指値注文は、相場が急変すると、指定したレートと異なる価格で約定することがあります。逆指値による損切りでも、想定より大きな損失が出る場合があります。
指値・逆指値の方向を間違えない
「買い指値」と「買い逆指値」を間違えると、意図しない価格で約定してしまいます。注文する前に、「いまのレートより上か下か」と、「有利か不利か」を確認しましょう。
スプレッドを考慮する
買い注文はAsk(買値)、売り注文はBid(売値)が基準になります。チャートの表示価格(通常はBid)と、買い注文の約定レートには、スプレッド分の差があります。
注文後は、有効期限と内容を確認する
画面上で、注文が正しく受け付けられているかを確認しましょう。
注文方法の使い分け
| 状況 | 使う注文 |
|---|---|
| 今すぐ取引したい | 成行 |
| 押し目・戻りを待ちたい | 指値 |
| 利益確定を自動化したい | 指値(決済) |
| 損失を限定したい | 逆指値(決済・損切り) |
| 高値・安値のブレイクで入りたい | 逆指値(新規) |
初心者が間違えやすいポイント
損切りを入れずに取引する
逆指値の損切りを入れずに、ポジションを持つと、想定外の大きな損失につながります。新規注文と同時に、逆指値を入れる習慣をつけましょう。
指値と逆指値の違いが分からない
「いまのレートより有利に約定させたい」のが指値、「いまのレートより不利になったら約定させたい」のが逆指値です。
成行注文を、価格を指定せずに、大きな数量で出す
流動性が低い時間帯や、急変時は、スリッページで想定より不利な価格になることがあります。
まとめ
- FXの基本の注文は、成行・指値・逆指値の3つ
- 成行は、いまのレートですぐ約定する。確実性を重視するとき
- 指値は、有利なレートを指定する。押し目買い・戻り売り・利益確定に使う
- 逆指値は、不利なレートを指定する。損切り・ブレイクアウトに使う
- 利益確定は指値、損切りは逆指値が基本の使い方
- 急変時は、成行・逆指値でスリッページが起こることがある
- 新規注文と同時に、損切りの逆指値を入れる習慣をつける
本記事は情報提供を目的としたもので、投資の勧誘や利益を保証するものではありません。取引は自己責任でお願いします。
