組み合わせ注文とは
組み合わせ注文とは、複数の注文を組み合わせて、一度に出す注文方法です。新規注文と決済注文を同時に設定しておくことで、取引を自動化できます。
代表的なものは次の3つです。
| 注文方法 | 内容 |
|---|---|
| IFD(イフダン) | 新規注文 → 決済注文を、1セットで出す |
| OCO(オーシーオー) | 2つの決済注文を同時に出し、片方が約定したらもう片方を取り消す |
| IFO(アイエフオー) | IFDとOCOを組み合わせた注文。新規注文 → 2つの決済注文(利益確定と損切り) |
IFD注文(イフダン)
IFD注文とは
IFD注文とは、「If Done(もし約定したら)」の略で、新規注文と、その決済注文をセットで出す注文方法です。
新規注文が約定したら、決済注文が自動的に有効になる仕組みです。
流れ
- 新規注文(指値または逆指値)を出す
- 新規注文が約定する
- 自動的に、決済注文(指値または逆指値)が有効になる
- 決済注文が約定して、取引が完了する
例:USD/JPYが150.00円のとき
- 新規注文:149.50円まで下がったら、買い(指値)
- 決済注文:150.50円まで上がったら、売り(利益確定の指値)
| 状況 | 結果 |
|---|---|
| 149.50円まで下がらない | 新規注文が約定せず、決済注文も有効にならない |
| 149.50円で新規が約定 | 決済注文(150.50円の売り)が有効になる |
| 150.50円に到達 | 決済注文が約定し、1.00円(100pips)の利益 |
IFD注文のメリット
- 新規注文と利益確定の注文を、まとめて予約できる
- 画面をずっと見ていなくても、取引を進められる
- 押し目買いや戻り売りを、自動で行える
IFD注文のデメリット
- 新規注文が約定したあとの、損切りの設定がない(IFDだけでは、損失を限定できない)
- 新規注文が約定したあと、相場が逆行して決済注文に届かないと、含み損が拡大する
IFD注文の決済側には、1つの決済注文しか設定できません。損切りも設定したいときは、後述のIFO注文を使います。
OCO注文(オーシーオー)
OCO注文とは
OCO注文とは、「One Cancels the Other(一方がもう一方をキャンセルする)」の略で、2つの注文を同時に出し、一方が約定したら、もう一方が自動的に取り消される注文方法です。
すでにポジションを持っているときに、利益確定と損切りの両方を、同時に設定する際によく使われます。
流れ
- ポジションを保有している
- 利益確定の指値と、損切りの逆指値を、同時に出す
- どちらか一方が約定する
- もう一方の注文は、自動的に取り消される
例:USD/JPYを150.00円で買って、保有している場合
- 利益確定(指値):151.00円まで上がったら、売り
- 損切り(逆指値):149.50円まで下がったら、売り
| 状況 | 結果 |
|---|---|
| 151.00円に到達 | 利益確定が約定(+100pips)。損切り注文は自動で取り消される |
| 149.50円に到達 | 損切りが約定(−50pips)。利益確定注文は自動で取り消される |
OCO注文のメリット
- 利益確定と損切りを、同時に予約できる
- どちらか一方だけが約定するため、二重に決済される心配がない
- 相場の方向がどちらに動いても対応できる
OCO注文の別の使い方:新規注文のOCO
OCO注文は、新規注文の2つの注文を同時に出す場合にも使えます。
- 上方向のブレイク:高値を超えたら、買い(逆指値)
- 下方向のブレイク:安値を割ったら、売り(逆指値)
レンジ相場の上下どちらかに抜けたら、その方向に乗るというような戦略で使われます。片方が約定したら、もう一方が取り消されます。
IFO注文(アイエフオー)
IFO注文とは
IFO注文とは、IFD注文とOCO注文を組み合わせた注文方法です。「新規注文」「利益確定」「損切り」の3つを、1セットで出すことができます。
流れ
- 新規注文を出す
- 新規注文が約定する
- 自動的に、利益確定の指値と損切りの逆指値(OCO注文)が有効になる
- どちらか一方が約定したら、もう一方は取り消される
例:USD/JPYが150.00円のとき
- 新規注文:149.50円まで下がったら、買い(指値)
- 利益確定(指値):150.50円まで上がったら、売り
- 損切り(逆指値):149.00円まで下がったら、売り
| 状況 | 結果 |
|---|---|
| 149.50円に到達しない | 新規注文は約定せず、決済注文も有効にならない |
| 149.50円で新規が約定したあと、150.50円に到達 | 利益確定が約定(+100pips)。損切りは取り消される |
| 149.50円で新規が約定したあと、149.00円に到達 | 損切りが約定(−50pips)。利益確定は取り消される |
IFO注文のメリット
- エントリーから決済まで、すべて自動化できる
- 損切りを、最初から設定できる(エントリー後に設定し忘れるリスクがない)
- 仕事中や就寝中でも、ルール通りの取引ができる
- 感情に左右されず、事前に決めた計画で取引できる
IFO注文のデメリット
- 設定する項目が多く、設定ミスが起こりやすい
- 急変時は、スリッページで、想定より不利な価格で約定することがある
- 一部のFX会社では、取り扱っていないまたは制限がある場合がある
IFD・OCO・IFOの違い
| IFD | OCO | IFO | |
|---|---|---|---|
| 注文の組み合わせ | 新規 → 決済 | 決済A or 決済B | 新規 → (決済A or 決済B) |
| 注文の数 | 2つ | 2つ | 3つ |
| 利益確定の設定 | ○ | ○ | ○ |
| 損切りの設定 | △(決済側を損切りにする場合のみ) | ○ | ○ |
| 新規注文を含むか | ○ | △(含めることもできる) | ○ |
| 主な使い方 | 新規と決済の予約 | 保有中ポジションの利益確定・損切り | エントリーから決済までの全自動 |
使い分けの目安
| 状況 | 使う注文 |
|---|---|
| 新規注文と、利益確定をまとめて予約したい | IFD |
| すでに持っているポジションに、利益確定と損切りをかけたい | OCO |
| エントリー・利益確定・損切りを、すべて自動で行いたい | IFO |
| レンジの上下ブレイクで、どちらかに乗りたい | OCO(新規) |
組み合わせ注文を使うときの注意点
損切りは必ず設定する
IFDだけでは、損切りは設定されません。損失を限定するためには、IFOやOCOで、損切りの逆指値を必ず設定しましょう。
注文のレートの方向を、間違えない
指値と逆指値の方向を間違えると、意図しない価格で約定してしまいます。注文を出すときは、「いまのレートより上か下か」を確認しましょう。
利益確定と損切りの、リスクリワード比を意識する
利益確定の幅と、損切りの幅の比率(リスクリワード比)を、事前に決めておきます。リスクリワード比については、別の記事で解説します。
約定後の確認を怠らない
新規注文が約定すると、決済注文が自動的に有効になります。ポジション一覧と注文一覧で、設定が反映されているかを確認しましょう。
急変時のスリッページに注意する
経済指標の発表時などは、指定したレートと異なる価格で約定することがあります。
有効期限を確認する
新規注文に有効期限が設定されていて、期限内に約定しなかった場合、決済注文も一緒に取り消されることがあります。
初心者が間違えやすいポイント
IFDで、損切りまで設定した気になる
IFDは、新規と決済の1セットです。決済側に逆指値の損切りを設定すると、利益確定の設定ができません。損切りと利益確定の両方が必要なら、IFOを使います。
新規注文が約定する前に、相場が逆方向に動いてしまう
IFD・IFOの新規注文が約定する前に、決済側のレートに到達しても、決済注文は有効にならない(新規注文が約定していないため)のが基本です。意図しない動きにならないか、確認が必要です。
OCOの2つの注文の方向を、間違える
利益確定と損切りを、逆に設定してしまうと、すぐに約定してしまう場合があります。
設定した注文を、そのまま放置する
相場の状況が変わったら、注文を見直して、取り消し・変更することも大切です。
まとめ
- 組み合わせ注文は、複数の注文をセットで出して、取引を自動化する注文方法
- IFDは、新規注文が約定したら、決済注文が有効になる
- OCOは、2つの注文のうち、一方が約定したらもう一方が自動的に取り消される
- IFOは、IFDとOCOの組み合わせ。新規・利益確定・損切りの3つを1セットで出せる
- 損失を限定するために、損切りの設定は必須
- 注文を出す前に、レートの方向・数量・有効期限を必ず確認する
本記事は情報提供を目的としたもので、投資の勧誘や利益を保証するものではありません。取引は自己責任でお願いします。
