グランビルの法則とは?8つの売買ポイントと見方・基本の使い方

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グランビルの法則とは

グランビルの法則(Granville’s Law)とは、移動平均線と価格の位置関係から、買い場・売り場を、8つの形に分けて整理した、考え方です。アメリカの投資アナリスト、ジョセフ・グランビルが、1960年代に紹介したと、されています(もとは、株式を対象にした考え方で、移動平均線には、200日線などが、使われたと、言われています)。日本では、移動平均線の基本として、広く、知られています。

使うのは、「移動平均線の向き」と「価格と移動平均線の位置関係」の、2つです。

買いの法則 4つ(①〜④)+ 売りの法則 4つ(⑤〜⑧)= 合計 8つ

図は、ローソク足と移動平均線(20)の上に、8つの形が、現れる位置を、示した例です(買いは赤、売りは青の数字)。実際の相場では、8つが、きれいに、順番に現れるとは、限りません。この図は、説明のために、作った例です。

8つの法則

8つの法則は、次のように、整理されることが、多いです(番号の付け方や、表現は、書籍・解説によって、少しずつ違います)。

買いの法則

番号移動平均線の向き価格の動き考え方
①下落から、横ばい・上向きに、変わる下から、移動平均線を、上に抜ける下降から、上昇への、転換の、始まり
②上向き一時的に、移動平均線を、下に割り込む(その後、戻る)上昇トレンドの中の、押し目
③上向き移動平均線に、近づくが、割り込まずに、反発上昇トレンドの中の、押し目(浅い)
④下向き移動平均線から、大きく、下に離れる離れすぎた価格が、平均に戻る動き(反発)を、狙う

売りの法則

番号移動平均線の向き価格の動き考え方
⑤上昇から、横ばい・下向きに、変わる上から、移動平均線を、下に抜ける上昇から、下降への、転換の、始まり
⑥下向き一時的に、移動平均線を、上に抜ける(その後、戻る)下降トレンドの中の、戻り
⑦下向き移動平均線に、近づくが、上抜けできずに、反落下降トレンドの中の、戻り(浅い)
⑧上向き移動平均線から、大きく、上に離れる離れすぎた価格が、平均に戻る動き(反落)を、狙う

整理すると、次の3つの型に、分かれます。

型該当する法則内容
転換①・⑤トレンドが、変わる、最初の場面
順張り(押し目・戻り)②・③・⑥・⑦トレンドの方向に、押し・戻りで、入る
逆張り(乖離の戻り)④・⑧離れすぎた価格が、移動平均線に戻る動きを、狙う

④・⑧は、トレンドが、続いているときには、離れたまま、さらに離れることも、あります。8つのうち、最も、リスクが大きい形と、考える人も、います。

移動平均線と乖離率の手計算

グランビルの法則では、「移動平均線の向き」と、「離れ具合(乖離)」を、見ます。計算は、次のとおりです。

単純移動平均(SMA)= 直近N本の終値の合計 ÷ N
乖離率(%)= (終値 − 移動平均)÷ 移動平均 × 100

計算例:移動平均(5本)

直近5本の終値が、次のとおりだったとします(例の数値です。図は20本ですが、計算しやすいように、5本で示しています)。

足終値
5本前149.70円
4本前149.76円
3本前149.96円
2本前149.97円
最新150.10円
合計 = 149.70 + 149.76 + 149.96 + 149.97 + 150.10 = 749.49
移動平均(5)= 749.49 ÷ 5 = 149.898円

最新の終値 150.10円 は、移動平均(149.898円)より、上
→ 下から上へ抜けた場合は、法則①の形(移動平均線の向きが、横ばい・上向きなら)

計算例:乖離率

移動平均が152.00円、終値が153.00円の場合(例の数値です)。

乖離率 = (153.00 − 152.00)÷ 152.00 × 100 ≒ +0.66 %

終値が、移動平均より、0.66%上に離れていることを、示します。この「何%離れたら、離れすぎか」は、通貨ペア・時間足・期間によって、違います。過去のチャートで、どのくらいの乖離から、戻りやすかったかを、確認して、自分の基準を、決めることが、必要です(固定の、基準は、ありません)。

他の分析との違い

グランビルの法則ゴールデンクロス・デッドクロス移動平均乖離率
見るもの価格と移動平均線の位置関係、線の向き2本の移動平均線の交差価格と移動平均線の、離れ具合
場面転換・押し目・戻り・乖離の、8つ転換(トレンドの、変化)離れすぎ(逆張り)
使う線の数1本(向きを、見るため、補助に、もう1本)2本1本
主観の入りやすさ「向き」「離れすぎ」の判断で、変わる期間の設定で、変わる基準の設定で、変わる

グランビルの法則は、「乖離率」と、「トレンドの向き」の、両方を、含んだ、考え方と、言えます。ゴールデンクロス・デッドクロス、移動平均乖離率については、別の記事で解説しています。

基本の使い方

1. 移動平均線の向きを、確認する

まず、移動平均線が、上向きか、下向きか、横ばいかを、確認します。向きによって、使える法則が、変わります。

上向き → ②・③(押し目買い)、⑧(乖離の売り)
下向き → ⑥・⑦(戻り売り)、④(乖離の買い)
転換  → ①・⑤

2. 価格との位置関係を、見る

価格が、移動平均線の、上か下か、近づいているか、離れているかを、見ます。

3. 上位足の方向と、合わせる

押し目買い(②・③)や、戻り売り(⑥・⑦)は、上位足の、トレンドの向きと、合っている場面のほうが、使いやすいと、考えられています。環境認識、マルチタイムフレーム分析については、別の記事で解説しています。

計算例:法則③(上昇トレンドの押し目で、買う場合)

移動平均線が、上向きで、移動平均(20)が151.00円、直前の高値が152.00円とします。価格が、151.00円付近まで下がり、反発した場合です。損切りは、反発した安値(150.70円)、利益確定は、直前の高値(152.00円)とします(例の数値です)。

移動平均線の近く(151.00円)に、指値で買う場合

エントリー 151.00円、損切り 150.70円、利確 152.00円
リスク   = 151.00 − 150.70 = 0.30円(30pips)
リワード = 152.00 − 151.00 = 1.00円(100pips)
リスクリワード比 = 100 ÷ 30 ≒ 3.3

移動平均線にタッチしたあと、上に戻って確定した足の終値(151.25円)で買う場合

エントリー 151.25円、損切り 150.70円、利確 152.00円
リスク   = 151.25 − 150.70 = 0.55円(55pips)
リワード = 152.00 − 151.25 = 0.75円(75pips)
リスクリワード比 = 75 ÷ 55 ≒ 1.4

直前の短期の高値(151.70円)を、上抜けた足の終値で買う場合

エントリー 151.70円、損切り 150.70円、利確 152.00円
リスク   = 151.70 − 150.70 = 1.00円(100pips)
リワード = 152.00 − 151.70 = 0.30円(30pips)
リスクリワード比 = 30 ÷ 100 = 0.3
エントリー価格リスクリワードリスクリワード比
指値(移動平均線付近)151.00円30pips100pips3.3
反発を確認(足の確定)151.25円55pips75pips1.4
短期の高値を上抜けた(継続の確認)151.70円100pips30pips0.3

確認を重ねるほど、ダマシは減りやすくなりますが、エントリーが遅れ、リスクリワード比は、下がります(スプレッドや約定のずれは、考慮していません)。指値は、価格が、届かずに、反発して、エントリーできないことも、あります。短期の高値の上抜けまで待つと、目標までの値幅が、ほとんど残らないため、この場合は、目標を広げるか、見送る判断も、必要です。

注意点

1. 「向き」の判断は、人によって違う

「移動平均線が、上向き」と、見るかどうかは、期間の設定や、見る人によって、違います。傾きが、緩やかな場合は、「横ばい」とも、「上向き」とも、取れます。同じチャートでも、人によって、「法則①」「法則③」と、判断が、分かれることが、あります。

2. 移動平均線は、遅れる

移動平均線は、過去の価格の平均なので、転換が、確認できたころには、すでに、大きく動いていることが、多いです。法則①・⑤は、特に、確認が、遅れやすいです。

3. 期間の設定で、見え方が、変わる

期間が短いと、線が、細かく動いて、「8つの形」が、頻繁に、現れます。期間が長いと、遅くなります。どの期間が、よいかは、通貨ペア・時間足によって、違います。期間は、固定の基準ではありません。

4. 逆張り(④・⑧)は、特に、注意

④・⑧は、離れすぎた価格が、戻ることを、狙いますが、強いトレンドでは、離れたまま、さらに、離れることも、あります。損切りの位置を、先に、決めておくことが、必要です。

5. レンジ相場では、ダマシが多い

方向感のない、レンジ相場では、価格が、移動平均線の、上下を、何度も、行き来し、法則①・⑤の形が、頻繁に、現れて、ダマシになりやすいです。

たとえば、①・⑤の形で入った取引が、損失20pipsで、8回続くと、合計−160pipsの損失です。その後の1回の利益が、200pipsなら、合計は+40pips、120pipsなら、合計は−40pipsです。この数字は、あくまで例ですが、損失を、利益で取り返せるかは、状況によって、変わります。環境認識については、別の記事で解説しています。

6. 足が確定するまで、分からない

ヒゲで、一時的に、移動平均線を、上抜け・下抜けしても、足が確定したときには、戻っていることが、あります。終値で、確認するようにしましょう。確定するまで、分からないことを、忘れないようにしましょう。

初心者が間違えやすいポイント

8つの形を、暗記すれば、勝てると考える

8つの法則は、「場面の整理」で、売買のルールでは、ありません。エントリー・損切り・利益確定の、具体的なルールは、別に、決める必要があります。

押し目と、トレンド転換を、区別しない

法則②は、上昇トレンドの中の、押し目ですが、そのまま、下落に、転じることも、あります。移動平均線の向きが、変わってきていないか、確認しましょう。

乖離しているから、必ず戻ると考える

離れすぎた価格が、必ず、戻る、とは、限りません。離れたまま、さらに、動くことも、あります。

移動平均線だけで、判断する

移動平均線は、価格を、平らにした、遅れのある線です。高値・安値の、切り上がり・切り下がり、水平線など、他の見方と、組み合わせて、確認しましょう。ダウ理論については、別の記事で解説しています。

検証せずに、使う

「グランビルの法則に従えば勝てる」と聞いても、実際の成績は、通貨ペア・時間足・期間・ルールの組み合わせで変わります。自分で、確認しましょう。

まとめ

  • グランビルの法則は、移動平均線と価格の位置関係から、買い場・売り場を、8つの形に分けた、考え方。ジョセフ・グランビルが、1960年代に紹介したと、されている
  • 買いは、①(下から上抜け)、②(一時的な割り込み)、③(割り込まない反発)、④(大きな下の乖離)。売りは、その逆の⑤〜⑧
  • ①・⑤は転換、②・③・⑥・⑦は押し目・戻り(順張り)、④・⑧は乖離の戻り(逆張り)
  • 例では、指値(3.3)、反発を確認(1.4)、短期の高値の上抜け(0.3)の順に、リスクリワード比が下がる。指値は、エントリーできないこともある
  • 「向き」の判断は、人によって違い、移動平均線は遅れる。期間の設定でも、見え方が変わる
  • レンジ相場では、ダマシが多く、④・⑧の逆張りは、特に、注意
  • 単独では判断できない。必ず機能するわけではない

本記事は情報提供を目的としたもので、特定の売買を勧めるものではありません。チャート分析の解釈は目安であり、将来の値動きを保証するものではありません。投資の勧誘や利益を保証するものでもありません。取引は自己責任でお願いします。

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