通貨ペアとは
通貨ペアとは、FXで売買する2つの通貨の組み合わせのことです。
FXは「ある通貨を買って、同時に別の通貨を売る」取引です。たとえば「ドルを買って円を売る」場合は、米ドルと日本円の組み合わせで、通貨ペアは「USD/JPY(ドル円)」と表されます。
株式であれば「トヨタ株」のように1つの銘柄を売買しますが、FXでは「どの通貨をどの通貨に対して売買するか」を、通貨ペアとして選びます。
通貨ペアの表記
通貨ペアは、3文字の通貨コードを「/(スラッシュ)」でつないで表記します。
| 通貨 | 通貨コード |
|---|---|
| 日本円 | JPY |
| 米ドル | USD |
| ユーロ | EUR |
| 英ポンド | GBP |
| 豪ドル | AUD |
| ニュージーランドドル | NZD |
| カナダドル | CAD |
| スイスフラン | CHF |
たとえば、次のように表記します。
- USD/JPY:米ドル/日本円(通称「ドル円」)
- EUR/USD:ユーロ/米ドル(通称「ユーロドル」)
- GBP/JPY:英ポンド/日本円(通称「ポンド円」)
- AUD/JPY:豪ドル/日本円(通称「豪ドル円」)
日本では「ドル円」「ユーロ円」のように、通貨名を並べた呼び方がよく使われます。
基準通貨と決済通貨(クォート通貨)
通貨ペアの2つの通貨には、それぞれ役割があります。
- 基準通貨(ベース通貨):スラッシュの左側の通貨。取引の「基準」になる通貨
- 決済通貨(クォート通貨):スラッシュの右側の通貨。価格を表す通貨
USD / JPY
↑ ↑
基準通貨 決済通貨
為替レートの読み方
為替レートは、**「基準通貨1単位を買うのに、決済通貨がいくら必要か」**を表しています。
- USD/JPY = 150.00 → 1米ドル = 150.00円
- EUR/USD = 1.1000 → 1ユーロ = 1.1000米ドル
- GBP/JPY = 190.00 → 1英ポンド = 190.00円
つまり、レートは常に基準通貨の価値を、決済通貨で表したものです。
通貨ペアの買いと売りの意味
通貨ペアの「買い」「売り」は、基準通貨(左側)を買うか、売るかで考えます。
| 取引 | 意味 | 利益になる値動き |
|---|---|---|
| 買い(ロング) | 基準通貨を買い、決済通貨を売る | レートが上がる(基準通貨が強くなる) |
| 売り(ショート) | 基準通貨を売り、決済通貨を買う | レートが下がる(基準通貨が弱くなる) |
具体例:USD/JPYの場合
- USD/JPYを買う = 米ドルを買って、日本円を売る → ドルが上がる(円安・ドル高)と利益
- USD/JPYを売る = 米ドルを売って、日本円を買う → ドルが下がる(円高・ドル安)と利益
具体例:EUR/USDの場合
- EUR/USDを買う = ユーロを買って、米ドルを売る → ユーロが上がる(ユーロ高・ドル安)と利益
- EUR/USDを売る = ユーロを売って、米ドルを買う → ユーロが下がる(ユーロ安・ドル高)と利益
レートが動くとはどういうことか
通貨ペアのレートが動くのは、2つの通貨の力関係が変わるからです。
たとえば、USD/JPYが150.00から152.00に上がったとします。この動きには、次の2つの見方があります。
- 米ドルが、円に対して強くなった(ドル高)
- 日本円が、米ドルに対して弱くなった(円安)
同じ動きを、どちらの通貨から見るかの違いです。レートの上下には、常に2つの通貨の強弱が関係しています。
2つの通貨の組み合わせを理解するメリット
通貨ペアを選ぶときは、どちらの通貨に影響するニュースかを意識すると、値動きの理由が分かりやすくなります。
- 米国の雇用統計が強い結果 → 米ドルが買われやすい → USD/JPYは上がりやすい、EUR/USDは下がりやすい
- 日銀が利上げを示唆 → 円が買われやすい → USD/JPYは下がりやすい、EUR/JPYも下がりやすい
- 英国の物価上昇が想定以上 → 英ポンドが買われやすい → GBP/USD、GBP/JPYは上がりやすい
このように、同じ「米ドル高」でも、通貨ペアの左右どちらに米ドルがあるかで、チャート上の動きは逆になります。
損益の通貨に注意
FXの損益は、決済通貨(右側の通貨)で計算されます。
- USD/JPYの損益 → 日本円で発生
- EUR/USDの損益 → 米ドルで発生(日本円口座では、円に換算される)
- GBP/JPYの損益 → 日本円で発生
日本円が決済通貨の「円ペア(ドル円・ポンド円など)」は、損益がそのまま円で出るため、初心者にとって計算が分かりやすくなります。
通貨ペアの数と種類
FX会社によって取り扱う通貨ペアの数は異なり、20〜30種類程度を扱う会社が多くなっています。通貨ペアは、大きく次のように分類されます。
- メジャー通貨ペア:米ドルを含む主要な組み合わせ
- クロス円:米ドル以外の通貨と日本円の組み合わせ
- エキゾチック通貨ペア:新興国通貨を含む組み合わせ
それぞれの特徴は、別の記事で詳しく解説します。
通貨ペアを選ぶときの考え方
初心者が通貨ペアを選ぶときは、次のような点を意識しましょう。
- 日常のニュースで情報が得やすい通貨ペアから始める(例:ドル円)
- 取引量が多く、スプレッドが狭い通貨ペアを選ぶ
- 損益が円で出る円ペアは、計算が分かりやすい
- 最初は1〜2種類に絞る。いくつも手を出すと、情報が追えなくなる
まとめ
- 通貨ペアとは、FXで売買する2つの通貨の組み合わせ
- 表記は「USD/JPY」のように3文字の通貨コードをスラッシュでつなぐ
- スラッシュの左が基準通貨、右が決済通貨(クォート通貨)
- レートは基準通貨1単位が、決済通貨でいくらかを表す
- 買いは基準通貨を買って決済通貨を売ること、売りはその逆
- 損益は決済通貨で発生する
- 初心者は、情報が多くて損益が円で出るドル円などから始めるのが分かりやすい
本記事は情報提供を目的としたもので、投資の勧誘や利益を保証するものではありません。取引は自己責任でお願いします。
